マツダのスポーツカーが歩んできた道のり

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マツダのスポーツカーが歩んできた道は平坦なものではありませんでした。苦労して栄冠を掴み取ったRX-7の実績はみなさんもご存知だと思います。現在、マツダはロータリーエンジンの生産を終了していて、少し元気がありません。しかし、マツダの開発魂は死んでいません。今回は、マツダのスポーツカーが歩んできた道のりをまとめていきます。

出典:http://www.photo-ac.com/

 
 

マツダのスポーツカーが歩んできた道のりは長く険しいもの

世界で絶賛されたロードスター

ロードスター(MX-5)は、米国の自動車メディア協会から「Best Bang for the Buck」(※1)と高く評価されました。ロードスターの特徴は、エンジンの搭載位置を一般に出回ってる車種より下へ後ろへ移動させて重量配分をして走行性能を上げ、低く造り込んだ着座位置によって快適性能も向上させるなど工夫がされています。特に支持されたのは、スポーツカーとしては、購入しやすい価格設定だったことです。マツダ社長も今後、ロードスター以上のスポーツカーを投入することは考えていないというほどの仕上がりでした。 1

※1. 「最も価格を超える価値あるクルマ」という意味。 2

 
 

RX-7の登場

サバンナクーペの後継車として、サバンナRX-7が登場しました。サバンナRX-7登場後、排ガス規制(※1)など環境問題対策で逆風の厳しい時代でしたが、アメリカで行われたレースで次々に入賞を果たし、その名を世界に知らしめました。国内でもデザインの格好良さもあり爆発的に売れました。燃費の悪さで売上が落ち込みましたが、ロータリーエンジンの素晴らしさ、すごさがわかるファンに支持され、今でもロータリーのマツダと言われるほどRX-7は有名になりました。モデルチェンジは2回行われており、サバンナRX-7 FC3S型やアンフィニRX-7 FD3S型があります。マンガの頭文字Dの主人公のライバルが愛車として乗っていたことで話題になりました。モータースポーツ活動でも数々の成果を挙げています。さらに美しいボディは世界でも絶賛されるほどでした。しかし、2002年に惜しまれながらも生産が終了しました。 3

※1. 自動車の内燃機関から排出される一酸化炭素 (CO) ・窒素酸化物 (NOx) ・炭化水素類 (HC) ・黒煙などの大気汚染物質の上限を定めた規制の総称である。 4

 
 

RX-8の登場

RX-8は、RX-7の次のモデルとして発売されたロータリーエンジン搭載のスポーツカーです。しかし、これはRX-7の後継車ではありません。モデルの開発コンセプトがスポーツカーではなく、ファミリー向けの自動車で開発されました。アメリカの保険対策のためであったと言われてます。 5※ そのため観音開きの4ドア4シート(※1)の構成になっています。またエンジンにターボチャージャーが廃止されNA(※2)が採用されました。当時マツダがファミリーカーを開発したことは、ドキュメンタリーとしてTVで放送されるほどの反響でした。(※3)そんなRX-8は、2012年に生産は終了されています。 6

※1. 大人4人乗れる座席とドアのこと。 7
※2. ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使わず大気圧でシリンダー内に吸気する、エンジンの区別方法のひとつ。 8
※3. 2005年12月13日放送のプロジェクトX「技術者魂永遠に~新ロータリーエンジン 革命車に挑む~」のこと。 9

 
 

「走る喜び」の原点はモータースポーツ

「『走る喜び』の原点はモータースポーツ情熱を持った取り組みをしていきたい」と語っているのは、マツダの毛籠氏です。毛籠氏がマツダのブランド統括責任者になる前、11代目の社長が掲げたブランド戦略が「Zoom-Zoom」でした。しかし、いまいち社内でも世間でも浸透しませんでした。それは、「Zoom-Zoom」のニュアンスが伝わりにくかったことにあったようです。そこで、2009年に毛籠氏が、「Zoom-Zoom」を和訳し、「走る喜び」をブランドエッセンスとして掲げました。2018年現在、マツダはモータースポーツ活動を休眠状態ですが、この状態も好転していくと言います。挑戦あってのマツダを社員一同忘れないように開発に取り組んでいるそうです。先輩から受け継いだ技術であったり財産をしっかり次の世代に渡していくのが、毛籠氏の使命だと感じているようです。この言葉から思い出されるのが、RX-7でル・マン24時間レースを10年かけて総合優勝を果たしたという偉業です。近いうちにマツダはまたル・マン24時間レースの時のように大輪の花を咲かせてくれるのではないかと感じました。 10

 
 

まとめ

RX-8の生産終了から6年が経ちました。その間マツダはロータリーの研究は続けていたようです。そしてトヨタと資本提携を結んだことを機に、トヨタから販売する新型EV車(※1)にて、ロータリーエンジンを発電用エンジン(※2)として採用することが決まりました。 11 長い沈黙を破っての朗報にロータリーエンジンファンは、歓喜したと思います。毛籠氏も語っていましたが、ここからがマツダの好転となるのでしょう。これからもマツダの活躍から目が離せません。近い将来、RX-9の登場を夢見ながら。

※1. Electric Vehicleの略で、日本語では電気自動車と言います。 12
※2. 外部から充電する代わりに自ら発電してモーターだけで走る電気自動車(e-POWER用)の発電専用エンジン。 13